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UPDATE | 2021年05月20日

在留資格とは? 在留資格の種類と「申請~入国~在留カード交付」までを解説!

日本国籍以外の方が日本に来て学ぶ場合、在留資格を取得する必要があります。そこで在留資格にはどんな資格があるのか、また申請から入国、在留カード交付まで一連の流れを解説します。

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■在留資格とは? 在留資格の種類を一覧表と共に簡単に解説!

在留資格は外国人が日本に滞在し活動するために必要な資格(許可)です。同じようなものにビザ(査証)がありますが、この2つは別ものです。
それでは、在留資格とビザの違いは何でしょうか。それは必要となるタイミング。在留資格は日本に入国した後、日本に滞在して活動することを認めるものですが、ビザはその前段階、日本に入国する際、来日を希望する外国籍の人のパスポート(旅券)が有効であり、入国しても支障がないことの推薦として各国の日本大使館または領事館が発行します。在留資格を先に取得してから、ビザの発給を申請しましょう。


在留資格は種類によって日本での活動内容が決められています。2020年9月時点の、就労が認められる在留資格を一覧にまとめてみました。
kinyurei1.jpg 就労が認められる在留資格(活動制限あり) ※クリックでPDFを表示します

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●在留資格の「特定活動」とは?

在留資格の「特定活動」は、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動をすることができます。たとえば外交官の家事使用人、ワーキングホリデー、経済連携協定に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者などが当てはまります。在留期間は5年、3年、1年、6月、3月、法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)のいずれかとなっています。


●在留資格の「介護」とは?

在留資格の「介護」は、介護福祉士の資格を持っている人が対象で、介護または介護の指導に従事することができます。在留期間は5年、3年、1年、3月のいずれかです。


●在留資格の「技能」とは?

在留資格の「技能」は、産業上の特殊な分野の熟練した技能を要する業務に従事することができます。たとえば、外国料理の調理師、スポーツ指導者、航空機の操縦者、貴金属等の加工職人などがこれに該当します。在留期間は5年、3年、1年、3月のいずれかです。


●在留資格の「永住」とは?

「在留資格の「永住」は、法務大臣から永住を認められた人に与えられ、在留期間は無期限です。


●在留資格の「定住」とは?

在留資格の「定住」は、法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める人に与えられるもので、たとえば第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人などが該当します。在留期間は5年、3年、1年、6月、法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)のいずれかです。


●在留資格の「留学」とは?

在留資格の「留学」は、日本の大学、高等学校、中学校、小学校等で学ぶ学生や生徒が当てはまります。在留期間は、4年3月、4年、3年3月、3年、2年3月、2年、1年3月、1年、6月、3月のいずれかです。


●在留資格の「家族滞在」とは?

在留資格の「家族滞在」は、在留外国人が扶養する配偶者・子どもに与えられるもので、在留期間は5年、4年3月、4年、3年3月、3年、2年3月、2年、1年3月、1年、6月、3月のいずれかです。


●在留資格の「経営・管理」とは?

在留資格の「経営・管理」は、貿易その他の事業の経営や管理に従事することができ、企業の経営者や管理者が該当します。在留期間は5年、3年、1年、6月、4月、3月のいずれかです。


●在留資格の「研修」とは?

在留資格の「研修」は、公私の機関により受け入れられて技能等を修得することができます(※「技能研修」と「留学」を除く)。在留期間は1年、6月、3月のいずれかです。


●在留資格の「医療」とは?

在留資格の「医療」は、法律上資格を有する者が行える医療に関わる業務に従事することができ、医師、歯科医師、看護師などが該当します。在留期間は5年、3年、1年、3月のいずれかです。


●在留資格の「技能実習」とは?

在留資格の「技能実習」は、認定を受けた技能実習計画に基づいて講習を受け、技能等に関わる業務に従事することができ、技能実習生が該当します。1号、2号、3号と3種類ありますが、在留期間が異なり、1号は法務大臣が個々に指定する期間(1年を超えない範囲)、2号と3号は法務大臣が個々に指定する期間(2年を超えない範囲)となっています。


■在留資格認定証明書とは? 交付申請書の記入例と共に必要書類・有効期限などを解説します!

在留資格認定証明書は、日本で行う活動の内容を証明するもので、法務省が発行します。日本に中長期滞在する外国籍の方が日本に上陸する際、「パスポート」「ビザ(査証)」とあわせて必要とされる書類です。


日本にスムーズに入国するためにも、事前に申請し取得しておきましょう。


●在留資格認定証明書交付申請に必要な書類は?

在留資格認定証明書を取得するには、日本に上陸しようとする本人または代理人が、居住予定地または受入れ機関の所在地を管轄する地方出入国在留管理官署に、必要となる書類を提出して申請することで取得できます。
申請にかかる入管手数料は無料で、交付申請してから取得までには1か月から3か月かかります。


在留資格の種類に関わらず、すべてのケースで必要になる書類は下記の3点です。


(1)在留資格認定証明書交付申請書
申請書は、日本で行う予定の活動内容に対応する形で、「高度専門職1号イ」「教授・教育」「芸術・文化活動」など、全部で17種類あります。該当するものを法務省のホームページからダウンロードしてください。


(2)写真
申請前3ヶ月以内に撮影されたもので、無帽・無背景で鮮明なものを用意しましょう。


(3)返信用封筒
宛先をはっきりと書き、簡易書留用に404円分の切手を貼付します。


その他、日本での活動内容に応じた資料を提出する必要があります。必要となる書類は申請する在留資格によって異なりますので、出入国在留管理庁サイト「在留資格認定書交付申請」(http://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-1.html)で確認してください。


●在留資格認定証明書交付申請書の記入例(書き方)を紹介

在留資格認定証明書交付申請書の書き方を記入例とともに紹介します。
ここでは日本で学びたい人(留学生、日本語学校生など)を対象とした「留学」の書類を例に見ていきましょう。


書類は申請人等作成用の1から3、所属機関等作成用の1と2、全部で5ページあります。所属機関等作成用の2ページは学校が作成するものですので、申請人等作成用3ページ分の書き方を紹介します。


記入にあたっての注意点が2つあります。
(1)黒ボールペンを使い、日本語か英語で記入する。
(2)訂正する際は、間違った箇所を二重線で消して訂正印を押すか署名する。修正液は使わない。


【申請人等作成用1】
kinyurei1.jpg 申請人用記入例1 ※クリックでPDFを表示します
※わかりやすくするため、記入例は赤字にしています。


1.国籍・地域
地域まで記入してください。


2.生年月日
西暦で記入してください。


3.氏名
パスポートの記載通りにアルファベットで記入してください。


4.性別
どちらかに○をつけてください。


5.出生地
国名、州(省)名、都市名まで記入してください。
例:中国の方→中国○○省○○市(県)○○号
その他の国の方→国、都市


6.配偶者の有無
どちらかに○をつけてください。


7.職業
申請書作成時の職業を記入してください。


8.本国における居住地
自国での住所を記入します。ここも国名だけではなく、州(省)名、都市名まで記入してください。


9.日本における連絡先
学校による代理申請を希望する場合には、学校の連絡先を記入してください。


10.旅券
現在有効なパスポートの番号と有効期限を記入します。申請時に自国においてパスポート申請中の場合は、(1)番号のところに「旅券申請中」と記入してください。


11.入国目的
申請する在留資格の□をクリックして選択します。P「留学」を選んでください。


12.入国予定年月日
入国する予定日を記入してください。審査結果がいつ出るかはわからないので、ここで記入した日付に必ず入国しなくてはならないということはありません。


13.上陸予定港
入国する予定の空港名を記入してください。


14.滞在予定期間
日本でどのくらい滞在する予定かを記入してください。


15.同伴者の有無
日本に入国する際、同伴者がいれば有を、いなければ無に○をつけてください。


16.査証申請予定地
自国においてどこで査証(ビザ)の申請を行うかを記入します。日本大使館のある自国の都市名を記入してください。


17.過去の出入国歴
過去に来日したことがある場合は有に○をして、今まで何回来日したかと一番直近で来日した日と出国した日を記入してください。パスポートの出入国スタンプや航空券の半券を参考に記入し、日付等間違えないようにしましょう。
過去に来日したことがない場合は無に○をつけます。


18.過去の在留資格認定証明書交付申請歴
過去に在留資格認定証明書交付申請をしたことがある場合は有に○をして、申請した回数と不交付となった回数を記入してください。
過去に申請したことがない場合は無に○をつけます。


19.犯罪を理由とする処分を受けたことの有無
日本国内だけではなく自国においても、起訴されて裁判所で裁判にかけられ罪が確定した (有罪となった)場合には有に○をし、どのような罪を犯したのか、その内容を具体的に記入してください。
罪を犯したことがないのであれば、無に○をします。


20.退去強制又は出国命令による出国の有無
過去に来日歴があり、退去強制事由と出国命令対象者について定められた入管法第24条に該当することにより出国したことがある場合は有に○をつけ、回数と直近の出国日を記入してください。
ない場合は無に○をします。


21.在日親族及び同居者
日本に親族などがいる場合は有に○をし、続柄(祖父母、両親、配偶者、子供、兄弟姉妹など自分とどのような間柄なのか)や氏名など必要事項を記入してください。同居者はルームシェアしている友人、同棲しているパートナー等がいれば記入します。
親族や同居人がいない場合は無に○をし、下の欄には「なし」と記入してください。



【申請人等作成用2】
kinyurei2.jpg 申請人用記入例2 ※クリックでPDFを表示します


22.通学先
日本で通う予定の学校の情報を記入してください。


23.修学年数(小学校~最終学歴)
小学校から最終学歴まで、自国での修学年数を記入してください。


24.最終学歴
自国での最終学歴を記入してください。


25.日本語能力
日本語能力を証明できる情報を記入します。当てはまる□をクリックして選択し、必要事項を記入してください。


26.日本語学習歴
高等学校で教育を受ける予定の人は記入する必要があります。


27.滞在費の支弁方法等
日本にいる間の滞在費をどのように確保するのかについて記入します。当てはまる□をクリックして選択し、金額はすべて日本円で記入してください。
(1)支弁方法および月平均支弁額には月の平均額を記入します。
(2)経費支弁者
①氏名...証明書類にそって英字または漢字で記入
②住所...英字表記で省略せずに記入
③職業(勤務先の名称)...署名書類にそって勤務先の名称を正確に記入
④年収...収入証明書に記載された発行日を基準に、換金レートをもとに計算して日本円で記入。
※経費支弁者が無職で年収が書けない場合、年収を預金残高に訂正し、預金残高証明書の発行日を基準に、換金レートをもとに計算して預金残高を日本円で記入。



【申請人等作成用3】
kinyurei3.jpg 申請人用記入例3 ※クリックでPDFを表示します


(3)申請人との関係
当てはまる□をクリックして選択してください。
(4)奨学金支給機関
当てはまる□をクリックして選択してください。


28.卒業後の予定
当てはまる□をクリックして一つだけ選択してください。


29以降は記入する必要はありません。


●在留資格認定証明書の有効期限について

在留資格認定証明書の有効期限は、通常は「3か月間」とされています。交付を受けたらすみやかに日本に入国しましょう。


ただ、2021年1月26日の時点で、新型コロナウイルス感染症の影響で、2019年10月1日以降に発行されたものについては、発行された日によって下記のような取り扱いをする旨が法務省出入国在留管理庁から公表されています。
(1)作成日が2019年10月1日~12月31日
→2021年4月30日まで

(2)作成日が2020年1月1日~2021年1月30日
→2021年7月31日まで

(3)作成日が2021年1月31日~
→作成日から「6か月間」有効


今後も状況によって変わる可能性がありますので、最新情報を確認するようにしてください。


■在留資格認定証明書交付から日本へ入国するまでの手続きを解説!

在留資格認定証明書が交付されたら、そのあとはどのような手続きが必要になるのでしょうか。
ここでは在留資格認定証明書が交付されてから、日本に入国するまでに必要な手続きを解説します。


●在留資格認定証明書が届く

在留資格認定の許可がおりると、申請時に提出した返信用封筒に「在留資格認定証明書」が同封されて、申請した本人もしくは代理人に郵送されます。
外国にいて、日本の代理人に申請してもらった場合は、原本を送ってもらう必要があります。日本への入国に必要な書類ですので、EMSやFedEx、DHL等で紛失しないよう確実な方法で送ってもらうようにしてください。


●在外日本大使館・領事館へビザ(査証)を申請する

在留資格認定証明書、写真や査証申請書などの必要書類をそろえ、日本大使館等の在外公館へ提出し、ビザの発給を申請します。
在留資格認定証明書は有効期限がありますので、手続きを確実に進めるため、申請前に在外公館に必要な書類を必ず照会するようにしましょう。
ビザの発給までにかかる審査期間は早ければ数日、1週間から2週間程度かかる場合もありますので、時間に余裕をもって申請してください。
ビザが発給されると、申請時に提出していたパスポートがビザを貼り付けられて戻ってきます。
パスポート、ビザ、在留資格認定証明書。日本に入国し、90日以降滞在するのに必要な3点の書類がそろいました。書類の有効期限に間に合うよう、日本へ旅立つ準備を進めましょう。


●在留カードが交付されるのはいつ?

在留資格認定証明書、写真や査証申請書などの必要書類をそろえ、日本大使館等の在外公館へ提出し、ビザの発給を申請します。
日本に上陸した空港で、パスポート、ビザ、そして在留資格認定証明書を提示します。このとき、日本に中長期在留する外国人に対して交付される在留カードが交付されます。
在留カードは日本に滞在している間、身分証明書の役割を担うものであり、常に携帯するよう義務づけられています。
在留カードが空港で交付されず、パスポートに「在留カード後日交付」と記載された場合は、パスポートを持参のうえ、住居地を定めてから14日以内に市区町村役場で転入届を提出してください。


■まとめ

90日以上日本に滞在し、学んだり、働いたりしたいと思う外国籍の方は、まず在留資格認定証明書を取得する必要があります。日本に滞在する目的にあわせて、必要な書類をそろえ、在留資格認定証明書の交付を申請しましょう。
在留資格認定証明書が交付されたら、ビザの発給申請をしてください。
日本への入国の際、パスポート、ビザ、在留資格認定証明書を提示します。上陸した空港で、滞在時の身分証明書となる「在留カード」が交付されます。


この記事を書いた人

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アクセス日本留学 編集部。外国人留学生のみなさんが日本の学校を見つけるための資料請求ができるWebサイト「アクセス日本留学」の運営や「外国人留学生のための進学説明会」を開催しています。

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