UPDATE | 2021年08月19日
「留学生インタビュー」では、日本の高等教育機関で学んでいる外国人留学生にさまざまなお話を聞いていきます。大学合格に向けてどのような準備や取り組みをしてきたのか、入学後の学びの様子など、あなたが学校を選んだり受験の準備を進めるための参考にしてみましょう。
先輩Profile
農学部 生命科学科 4年
エン アンカ さん(中国出身)
子どもの頃、父が仕事で日本に出張をしたときに、いろいろなお土産を持って帰ってきてくれました。よくできていて繊細な、日本の素敵な文房具や食べ物。それを見て、こんな素敵なものを作れる国っていいなと思いました。この感銘があったからこそ、私の日本への好奇心が育っていきました。
その後、父から日本語を教えてもらっていた時期があったのですが、学んでいく中で、日本語は言葉通りではなく、言葉が持つニュアンスも含めて考えなければならない言語だと気づき、日本語は面白いなと言語としても興味を持つようになりました。
日本への留学を決めたエピソードがあります。
高校の時、友達と初めて日本に旅行で来たのですが、財布を無くしてしまったんです。忘れてきてしまったお店を思い出して、電話をしようにも日本語がまだ話せなかった頃。
ホテルのフロントの方に伝えると、お店に電話をかけてくれたうえ、遠くのお店まで車を出してくれて、無事に財布が戻ってきました。そこで「日本人はとても優しい」という印象を受けました。
この体験がきっかけで、父に日本に留学をしたいと伝えました。
今思えば、父は私から「日本に留学をする」と言うのを待っていたような気がします。父からは強要せず、自然と日本に関する情報が入る環境を整えてくれたことがすごくいい教育だと感じました。
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面白い話なのですが、日本に来た時に食べたバニラアイスがとてもおいしくて、もっと詳しく知りたいと思いインターネットで調べていたときに、アイスの製造会社と一緒に明治大学が検索結果に表示されたことで明治大学を知りました。
ずっとその会社と明治大学が同じ組織なのだと思っていたので、入学することに決まった時に、すごく長い歴史のある大学だと知ってびっくりしました!
私が思う明治大学のいいところは、「国際的な雰囲気」です。
それを感じるのは、細かいところなのですが、大学ウェブサイトで常に日本語と英語で情報発信をしているところです。ほかにも留学生がにぎわう国際交流ラウンジや、国際交流イベントが多いことからそう感じています。
留学生のみなさんにおすすめをするポイントとしては、「国際的な『総合大学』」であることです。これは絶対に外せないです。
たくさんのキャンパスや学部があって、それぞれに違った人生を歩んできたバラエティ豊かな人たちが集まっている。それがすごくいいところだなと思っています。
そのキャンパスも、本当におすすめです。私は生田キャンパスしか知りませんが、自然を思う存分楽しめるところが気に入っています。
また、私は大学院への進学を予定していますが、大学卒業後に就職を希望するのであれば「就職の明治」ともいわれるくらい、明治大学は就職には強い大学です。
あとは、大学キャラクターの「めいじろう」がかわいい!
私は、「バイオインフォマティクス」という研究をしています。
バイオインフォマティクスは、生物界のエンジニア。例えば人間の場合、遺伝情報の配列が少し変わることで目の色が変わるように、生物は遺伝情報の構成されるパターンの並び方がひとつ変化するだけで、形作られるものも変化をします。この遺伝情報をどういう並び替えをすると、どのような変化につながるのか、私は主に植物について遺伝コードの中の意味を研究しています。
今所属している研究室は、学生が全員で5人。それ以外は大学生ではなく、研究員の方で構成されていて学生を気にかけてくれるので、リソースが豊富です。
研究室の雰囲気は、とても自由です。自由だということは、自分で考えないといけない大変さもありますが、自分で考えて解析して結果がでることで、自分自身の研究にできているなと実感しています。
私は、2年生の時に大学の留学制度を使ってカナダに留学をしました。
未知な環境の下で、日本に来た時の自分と、カナダに行った時の自分の変化を感じてみたかった。3年間で自分がどれくらい変わったのかを見たいと思い行きました。
カナダに行ってみて感じた日本は、不思議なことに懐かしいということです。そう考えている自分に気がついて、びっくりしました。日本の中から日本を見ると、どうしてもネガティブなところも見えてしまいますが、カナダ留学をしたことで日本に対する愛着など発見がありました。
大学時代は、留学も絶対に行ったほうがいいです。学生は行くべきです!
1年生の時に日本語スピーチコンテストに参加をして優勝をしたことが、私の大学生活の中での大きな転機です。参加をしたことで、自分のポテンシャルに気が付きました。
「これをやりたいと思ったら絶対にできるようになる」こと、「自分を信じて自信をもつ性格」ということを発見して、だったら、もっといろいろなことに挑戦をしよう!と思えるきっかけとなりました。
その後は、留学生と日本人の交流を促進する団体に入って、海外に留学をしたい日本人をサポートしたり、留学生と日本人の交流をサポートしたり、いろいろなイベントの企画も立てました。
他にも、留学アドバイザーをしたり、学内のビジネスコンテストに参加をしたり......明治大学は学生の交流が盛んで、たくさんのイベントもあるので、面白そう!と思ったことには積極的に参加をしました。
大学生活を充実させるための情報収集のコツは、大学のホームページを毎日チェックすることです。これは、すべての学生に伝えたいです!
でも、もっと大切なのは、情報を集めるためのアンテナを張っておくことだと思います。
日ごろからアンテナを張って意識をしておけば、自分に必要な情報をすぐにキャッチすることができます。
大学時代は短いですし、人とこんなにたくさんつながれるところもないので、人のつながりを生かしてほしい。いろんなイベントに参加をして、たくさんの人と話して、視野を広げていくといいと思います。
私の場合は、QSランキング(Quacquarelli Symonds社)が高いところ、留学するチャンスがあること、研究施設が整っていること、を重視していました。
ただ、今になって思うのは、ランキングは数字があるから判断がしやすいですが、それだけで選んでしまうとよくないということ。
いろいろなことが見えなくなってしまうので、実際にその学校に行ってみて、学校にいる人と話をしてみて、キャンパスにいる自分を想像してみて、その自分が好きかどうかということが学校を選ぶうえではとても大事だと思います。
大学受験はすごく大変で、閉鎖的で孤独との闘いでした。
私の場合は、どうしても志望校に合格したい!と自分をすごく追い込んでいました。受験勉強も、受験の準備もすべて一人でやらなければならない状況で、問題を解いていないと泣いてしまうくらい。
今になって思うのは、辛いときには無理やりでもいいから家を出て、誰かと話したほうがいいということです。ほかの人とつながりを感じられたり、みんなも何か困難に向き合っていたりするのだなと気づくことができます。
気持ちが不安定な時は、正常なメンタルの中に身をおくことで、ネガティブな気持ちが少しずついいほうに引っ張られて変化をして、孤独感もなくなっていきます。
YouTubeを見ることです。中身はなんでもいいのですが、日本語のものをたくさん見ていました。朝にはNHKのラジオをかけて、最初はわからなくてもいずれ意味がわかるだろうと信じて聞いていました。
もうひとつのおすすめは、母国語で読んだことのある本を日本語版で読むことです。
ストーリーはすでに知っているので、中国語と日本語の表現や言い回しの違いを覚えていくことに役立ちます。わからない読み方があったときには、本にマークをつけて調べていました。ストーリーの中に入っていきやすいので、短編小説やミステリー小説がおすすめかもしれません。
友達をいっぱい作ってください!
日本語学校を卒業したあと、みんなそれぞれ大学や専門学校に進学をして、しばらくはみんな日本で過ごすと思うので、仲良くなっておくといいです。
受験の準備をするにしても、一人だと情報があまり入ってこなくて、視野も狭くなってしまいます。友達がたくさんいれば、試験や準備に関しての情報が自然とたくさん集まってくるので、そうした意味でもおすすめです。
「アンテナを張ること」と「コンフォートゾーンから踏み出すこと」この二つが大事です。
「アンテナを張ること」が大事なのは、情報を得るためには、まずはアンテナを張らないと入ってこないからです。
二つ目の「コンフォートゾーンから踏み出すこと」は、大学に入学をすると新しい経験がたくさんあると思うのですが、周りに誰も知り合いがいない中で最初に話し出すことは難しい。でも、その一歩が大事なのです。
自分だけではなくて、相手もきっと話し出すことを難しいと思っているから、自分が話し出す人になっていいと思います。
まずは、一歩前へ出ることが重要です。
偶然にも、この「前へ」は明治大学で長く受け継がれてきている象徴的な言葉なんですよ。
(取材・撮影:2021年7月19日)
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